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INDONESIA

(3)インドネシア市場の機会と課題|2024年12月17日開催ウェビナー

インドネシア市場は急速な成長を続け、世界中の注目を集めている。その陰には日本企業の様々な分野における貢献があった。大きな可能性を秘める一方課題も多いこの市場で、彼らはいかにして成功を収めたのか。

インドネシア市場における日本企業の功績

インドネシアにおける日本の2023年の輸出額は145億ドルに達すると予想されている。現在約2000社の日本企業が進出、現地の雇用創出に一役買っており、GDPの約8.5パーセントを占めている。

成功した日本企業の共通点は、更なるビジネス拡大と自社事業がインドネシアに良い影響をもたらす為の、ノウハウや計画を持っていることだ。

インドネシアの消費者は、日本製品の品質と顧客サービスを評価している。特に自動車産業は市場シェアの98パーセントを占め、信頼の高さが伺える。家電製品も、手厚い顧客サービスと技術革新のおかげで好調だ。また日本ブランドの環境に配慮した取り組みも消費者からの支持を集めている。

日本企業とインドネシアの密接な関係

日本企業とインドネシアは密接な関係を結んでいる。発展途上のインドネシアに、日本企業は様々な分野で多額の投資を行っている。また雇用創出や技術開発、技術移転などでも貢献を続ける。

更に、市場の発展に欠かせないインフラプロジェクトにも参加するなど、今やインドネシアにとって無くてはならないビジネスパートナーだ。特に自動車や電子部門では先進技術と革新をもたらし、現地の産業の近代化と生産性向上に寄与している。

市場進出にあたって考慮すべきこと

インドネシア市場進出には課題もある。文化的価値観の違い、競争、物流面のハードルなどがあり、対策を練ることが必須だ。一方挑戦の価値も大いにある。高い経済成長や市場規模の大きさ、有利な立地、労働コストの安さなどの好条件が揃っているからだ。

政治的にも安定しており、政府は自動車など製造業の自動化を進める取り組みを開始している。

そして市場参入する為には国の特性を考慮し、輸入販売か現地生産して販売するかを決める必要がある。

インドネシア市場では自動車や家電、アパレルは現地生産されることが大半だ。人件費を安く抑えられ、輸出においても有利だからだ。

食品や飲料もハラル認証の関係で現地生産が主流だが、アルコール飲料と化粧品は品質管理とブランドイメージが大切な為、輸入が大半だ。またアルコールは現地生産の場合追加の税金が必要となる。

輸入を選ぶなら、信頼できる現地パートナーを見つけることが成功の鍵だ。彼らと連携することで市場の知識や人脈を獲得できるメリットもある。

インドネシア市場で成功する日本企業

日本企業は各々の戦略で成功を収めている。ハラル市場向けに製品を広めたり、健康や環境に配慮した製品を打ち出したり、消費者の年齢層や好みに合わせて幅広い製品を展開したりして、消費者の支持を集めている。

麺類や菓子類などは、現地の消費者の嗜好に合わせて改良を重ねた製品が人気だ。

またウイスキー市場も好調だ。消費者の間で、海外ブランドの方が種類が多く高品質というイメージが強いことが背景にある。

若年層の増加などにより活気がある化粧品、アパレルでも日本ブランドは人気が高い。所得増加に合わせて品質の高さや特別感を求める傾向は高まっている。

インドネシアでは既に多くの日本企業が成功しており、今後もチャンスがある。

IT技術の進歩により、いまや海外進出せずともECサイトで製品を販売することが可能だ。競争力を上げるためには、高い品質や顧客サービスに加え、現地の消費者のニーズを反映させた製品づくりに尽力することが大切だと言える。