アジアの最前線を確かな戦略で切り拓く|ゴーリカマーケティング

VIETNAM

(1)進出先としてのベトナム|2025年2月18日開催ウェビナー

ここ数年、海外進出を検討する企業が増加している。今回は進出先として人気が高いベトナムに注目する。麺料理のフォーなどで知られる国が新たな市場として期待される理由とは何だろうか。

企業が海外進出を検討する背景と傾向

進出を検討する企業が増加した背景には、コロナ禍の終息や円安が続いていること等がある。この傾向は、企業が既に海外拠点を持っているか持っていないかに関わらず同じだ。彼らは海外での新たな市場獲得のため、規模拡大や新規参入を目指している。

ベトナムを事業拡大先とする主な理由

ベトナムは事業拡大先候補として人気が高い。なぜならば企業が最も重視する市場規模と成長性において高い可能性を秘めているからだ。

また、ビジネスにおける戦略的な立地や安価な労働コストなどは魅力的だ。海外からの投資を誘致する政策や貿易協定も充実している。国内では都市化や消費者層の拡大、インフラ整備が進み、デジタル技術を活用した生産性向上も推進されている。海外企業が事業展開しやすい条件が揃っているのだ。

ベトナムの人口とGDP推移

人口は9819万人で、その大半を若年層が占める。中流階級層は現在13%だが、数年後には倍になる見込みだ。若年層についても、2030年までに人口の30%に到達すると予測されている。また日本語学習者が多く、親日度が高い国だと言える。ビジネスの機会に恵まれる可能性が高く、小売業者にとって注目すべき要素である。

現在ベトナムはアジア地域で4番目に大きい経済大国だ。目覚ましく成長しており、2024年には経済成長率7パーセントを記録した。GDPは4330億ドルを突破し上昇傾向である。

2030年までに同国は近代的な産業基盤を持つ国として更に躍進すると言われている。海外進出を検討する日本企業にとって非常に魅力的な市場ではないだろうか。

日本の小売業におけるベトナム進出

小売業においても、既に日本の有名企業がベトナム進出を果たしている。その多くは首都ハノイではなくホーチミンに一号店をオープンした。同国において最も活気ある都市だからである。

ベトナム市場参入を目指すのであれば、他企業の動向に加え、国内の事情や人口の多さなどの要素を注視すると良いだろう。

ベトナムは世界的に見ても高度な経済成長を遂げており、海外企業が進出しやすい環境も整っている。既に多くの日本企業が進出を果たしているため、まずは情報収集から始めてみてはいかがだろうか。

世界市場でも注目される新興国

ベトナム市場の魅力は経済成長にとどまらず、海外企業の進出を後押しする複数の要因が挙げられる。具体的には、世界的なサプライチェーンとの近接性、低コストな労働力、政府による税制優遇などの投資促進策が整っている点が大きい。また、国際的な貿易協定の数も多く、グローバル展開において有利な立場にある。

さらに都市化と中間層の拡大に加え、空港や高速道路の整備といったインフラ投資も進んでいる。加えて、急成長するEC市場を含むデジタル経済の拡大は、企業の生産性向上を後押ししている。

こうした背景から、ベトナムは地域リーダーとしてだけでなく、世界市場でも注目される新興国となっている。