好景気に沸くベトナム市場は、若年層や中流階級層の増加により消費の拡大を続けている。しかし、進出先としての魅力は市場の成長性だけではない。アジア諸国の中でベトナムに注目する理由は何か。そして進出を検討する場合特に考慮すべき要素とは何なのか。
ベトナムの買い物客の特徴
ベトナムの買い物客は、価格に対して非常に敏感だ。買い物だけでなくビジネスなどの場面でも、コストへの強いこだわりが垣間見える。彼らはショッピングする際、品質の高さや高級感と同じくらい手頃な価格かどうかを重視する。
この点が日本の買い物客との違いだと言えるだろう。また、彼らは自国の文化や人々の嗜好に寄り添った製品を好む傾向にある。市場進出においては、現地消費者の生活や好みを反映した戦略と手頃な価格設定が必要だ。
進出における調査に有効な手段
進出における調査を行う際は、現地パートナーとの協力が非常に有効だ。法律事務所やコンサルティング会社など、海外企業の市場参入支援の実績を持つパートナーと出逢うことができれば、現地における起業や輸入、法律や規制などについて的確な助言をくれるだろう。
例えば、高砂香料や大塚製薬は現地企業と提携し、市場で不動の地位を築いた。現地に根差したパートナーと協力することで詳細な調査が可能となり、スムーズに事業を開始できるはずだ。
なぜ他のアジア諸国ではなくベトナムなのか
アジア諸国の中でベトナムに進出するメリットとは何か。まずは若年層や中流階級層の増加、都市化による消費の拡大が挙げられる。ただし、これらの特徴は他の東南アジア諸国にも見られるだろう。
着目すべきは、他国と比べてベトナム市場の成長が著しいことだ。また、同国の貿易協定は、市場参入を検討する海外企業にとって非常に有利な内容である。他のアジア諸国より好条件での進出が可能だ。
政府は、海外企業の参入や貿易に対して非常に前向きである。海外の熟練した技能を持つスタッフを自国に招致することで、経済成長に繋げる狙いだ。
著しい経済成長と消費の増加に加え、貿易協定の後押しもある。ベトナム進出は他国に比べてメリットが大きいと言える。
ベトナムは海外進出先として魅力的である。市場で成功するためには、まず頼れる現地パートナーとの協力が必要だ。また現地消費者の、コスト重視の姿勢についても考慮すべきだろう。ベトナムの実情と人々の価値観を深く理解することが、商機をつかむ鍵となるはずだ。